先日、弊社代表の加藤百合子がUAE(アラブ首長国連邦)・ドバイを訪れ、農産物の生産から流通、研究開発の現場をひと通り視察してきました。砂漠の国の農と食のリアル、そして日本企業が海外市場に入るためのヒントを、代表・加藤自身の視点でお伝えします。
01 / はじめに「未来都市」と砂漠が隣り合う国
ドバイは、人口の多くを外国出身者が占める多国籍都市です。なかでもインド系コミュニティの存在感は大きく、ビジネスのいたるところで彼らの人的ネットワークが機能していました。この「人のつながり」が、後で触れる市場への入り方の鍵になります。
一方で、市街地を一歩出れば一面の砂漠。日中の暑さは厳しく、農業にとっては決して楽な環境ではありません。


市街地を離れると、見渡す限りの砂とラクダ。この気候の中で「食料をどう確保するか」が、国家的なテーマになっています。
02 / 生産技術はある。問われるのは「事業性」
UAEは食料の多くを輸入に頼っており、食料安全保障は国の重要課題です。そのため、砂漠で農業を成立させるための投資が、官民で進められています。
視察した大規模な水耕栽培ハウスでは、レタスが整然と育てられていました。ただし、これを支えているのは壁面の気化冷却設備による大量の空調エネルギー。冷やし続けなければ、栽培は成り立ちません。
「技術はもう一通り入っている。問題は、それが“儲かる”かどうか」
── 現場で繰り返し聞かれた、事業性への問い
03 / 流通「良いものが高く売れる」市場がある
小売や卸売の現場に立つと、また違った景色が見えてきます。スーパーマーケットには世界中から集まった青果が並び、高品質な果物にも相応の価格がついていました。購買力が高く、良いものが評価される市場が確かにあります。
つまりUAEは、現地で作るのが難しい一方で、高品質な農産物が高く売れる市場です。この生産と需要のギャップにこそ、日本の技術とノウハウが活きる余地があります。
04 / 考察市場への「入り方」にはコツがいる
今回の視察を通じて感じたのは、日本の技術や品質は確かに評価される一方で、市場に入るには現地ならではの作法がある、ということです。
たとえば、信頼できる現地パートナーとの座組みが前提になること。価格や品質だけでなく、誰と組み、どう見せるかが結果を左右すること。そして、食料安全保障やプレミアム市場といった文脈に乗せることで、はじめて事業性が見えてくること。冒頭でふれた人的ネットワークの大切さも、ここにつながります。
05 / わたしたちにできること「日本の技術」と「現地のリアル」の橋渡し
エムスクエアラボは、日本の農業・食の現場で培った経験を持ちながら、インドにも拠点とネットワークを築いてきました。だからこそ、日本の技術と現地のリアルの双方を踏まえた橋渡しができます。
- ◎現地視察・市場リサーチのアテンド ─ 農・食の生産〜流通の現場をご一緒します
- ◎現地パートナー・流通網のご紹介 ─ 信頼ベースのネットワークへの接続
- ◎進出の事業性の見極め ─「技術はあるが儲かるか」という一番難しい問いの評価
- ◎インド・中東進出の伴走 ─ 拠点・実務・現地調整まで